グッチは高級ブランドの中でも、昔から今までずっと売れ続けている数少ないブランドです。
数年前はブランド存続の危機も多少囁かれたものの、デザイナーを一新して完全復活を遂げました。
また近年ではブランド品ヴィンテージブームも伴い、オールドグッチの品物の相場も一部上昇している傾向もあります。
ただやはり値段が付きづらいものもあり、品物によって買取額もかなり様々です。
この記事の目次
グッチで高値がつきやすい品物の傾向
グッチは品物ごとで買取額の差がかなり大きいです。
定価が高いからといって必ずしも高額買取というわけでもなく、グッチの中でも人気が分散していることから、品物によって相場が大きく異なります。
デザイン大幅変更後の派手めなグッチ
近年グッチは大幅なデザインリニューアルをし、そのせいもあってか大幅に売り上げを伸ばしています。
それまでのグッチのイメージを覆す、斬新で派手なデザインが多くの若者や中国人などにウケ、世界的なブームとなりました。
事実グッチの売上のV字回復ぶりは数多くのメディアなどでも注目されています。(参照:【特集グッチ】ついに売上1兆円超え宣言! 数字で見るGUCCIの劇的な成長)
そのため、ここ3年以内くらい発売されたグッチの品物は、中古の需要も非常に高く、平均買取率も30%程度のかなりお値段も付きやすいです。
最近のグッチで特に人気のデザイン
中でも特に人気なのが派手な刺繍などを施した「エンブロイダリーシリーズ」です。
ただこれはあくまでラインの名称ではなく、ラインとしては「オフィディア」や「GGマーモント」「デュオニソス」「シルヴィ」などが人気で、ちょっとややこしいですが、GGマーモントのエンブロイダリーなどとなります。
メンズの間で爆発的ヒットとなったゴースト
少し前に爆発的ヒットを飛ばしたのが「ゴーストシリーズ」です。
主にメンズのバッグや小物、アパレル類などで展開したラインですが、若者を中心に爆発的にヒットし、当時は多くのプレミア価格を生み出しました。
近頃はブームも過ぎ去ってしまいましたが、近年の新しいグッチを象徴する一つのシリーズとなりました。
一目でグッチとわかるGG柄
買取で高値が付きやすいグッチの品物は「一目でグッチとわかるデザイン」というのが重要です。
それを簡単に言い表すと、
- わかりやすい場所にGGの金具などがある
- GGのロゴを模した生地が使われている(代表例:GGスプリーム等)
このどちらか、もしくは両方に当てはまる品物に関しては、比較的お値段が付きやすい傾向にあります。
ルイヴィトンでいうモノグラムがグッチのGG柄
ルイヴィトンの「モノグラム」はブランドのアイコンとも言える定番ラインです。それをグッチに置き換えると「GG柄」になります。
ただ細かくいうと、このGG柄は素材によって下記のような種類があります。
- GGスプリーム:PVCレザー(塩化ビニール)
- GGキャンバス:布製キャンバス素材
- GGクリスタル:GGキャンバスをエナメル加工した素材
- グッチシマ:GG柄のオールレザー
これら全て同じ「GG」というロゴが柄になったデザインですが、素材によってラインの名前が異なります。
もちろんキャンバス製よりは、レザー製の方が元々の値段も高いため、より高値をご提示できる確率は高くなりますが、いずれにせよどれも人気は高いことは間違いありません。
インターロッキングGは少し前のグッチの象徴
上の写真のようなGGのロゴは「インターロッキング」というシリーズで、今はそれがGGマーモントに一新されましたが、少し前のグッチでは定番シリーズとして人気でした。
またこのインターロッキングを使用したレザーの品は「ソーホー」シリーズと言って、今でも比較的値段がつきやすく、ソーホーシリーズのバッグは3万円-6万円前後が買取相場となっています。
ソーホーではロゴ部分もレザーとなっていますが、ロゴが金具の品物はソーホーとは呼ばず、案外金具の品物は値段がつきにくいです。
インターロッキングでお値段がつきやすいのはソーホーシリーズのみという特徴があります。
使い勝手の良いショルダーバッグやウエストポーチ
バッグのジャンルでいうと、今は肩がけできるショルダーバッグや、ウエストポーチなど小型で使い勝手の良いバッグが非常に人気です。
上の写真のウエストポーチなどはその良い例で、数年前は買取5,000円程度が相場でしたが、近年は急に相場も上昇し、状態が良ければ2万円-3万円程度までは値をつけることが可能です。
新しいものが買取で高いのは当然ですが、こうした10年以上前の品物などの中にも、大幅に相場が上昇した品も少なからず存在します。
大型のメッセンジャーバッグなども男性人気が高い
基本的に大型のバッグよりは小型のバッグが全体的に人気も高く、低下が安いにも関わらず買取では高値という傾向が強いです。
しかしメッセンジャーバッグなどであれば大きくても、男性の人気が高く、特に中国人富裕層などからも非常に需要が高いため、かなり高値が付きやすいです。
このあたりであれば、古くとも状態がよく男性ウケするレザー製の品などは4万円前後の金額提示ができるケースもあります。
同じようにビジネスバッグなども男性人気が高く、状態の良い品であれば、4万円-5万円前後の高額買取も可能です。
グッチのメンズ向けのバッグで、かつオールレザーの品物などは総じて買取率も高いです。
ヴィンテージで人気が高いシェリーライン
グッチの中でも古くから定番化されていて、かつ最近では「オフィディア」として復刻した元のデザインが「シェリーライン」です。
緑赤のラインのものが一般的ですが、青赤ラインのものもバリエーションとして存在します。
シェリーラインに関しては、オフィディアとして復刻されたこともあり、古い品でもオールドグッチとして需要が高く、値段がつきやすいです。
同じ古いGGキャンバスのバッグでも、シェリーラインがあるとないとでは、買取額も2万円前後異なるケースもあります。
ただ古い品物に関しては、総じて状態が良い品でないと、高値は付かないことは注意していただきたいです。
値段がつきにくい古いグッチの品物
反対に値段がつきにくいグッチの品物についても解説していきたいと思います。
キャンバス・ナイロン素材のオールドグッチは傷みやすい
GG柄のグッチでもっとも多いのが「GGキャンバス」と呼ばれる布製の素材です。
布製の素材に関しては、角もスレやすく使っていると穴が開くこともあります。また上の写真のように色移りしてしまったり、大きな傷や跡などが付いてしまうと、中古品としての価値は著しく低下してしまいます。
布製に限らず、古いグッチに多いナイロン製なども同じく、定価も安めな上に状態を綺麗に保つのが難しいという意味でも、高値は付きづらい品となっています。
グッチの財布は高値が付きづらい
財布に関しても、正直総じて値段は付きづらいです。
バッグであれば高級ブランドの中でもトップクラスの人気があると言えますが、財布は中古品の需要がバッグより少ない上に、やはりルイヴィトンなどと比較するとやや人気は低いです。
もちろん比較的新作でかつほぼ未使用の品などであれば「3万円-4万円」前後の金額提示が可能なケースもありますが、古い品物には状態が良くても1万円前後が限界です。
グッチの査定で見られるポイント
最後にグッチの査定で見させていただくポイントについても、ご紹介していきたいと思います。
品物以外にも、こんなことで査定が下がったりする可能性がある点をまとめてみました。
付属品の有無はストラップ等以外は関係なし
ブランド品の買取においては「付属品があるかないか。によっても金額が変わる」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、グッチの場合は正直関係ありません。
もちろん未使用品を査定する上でタグが付いたままであれば、完全に未使用だと判断することができますし、印象としてプラスになることはあります。
ただ、だからと言ってタグがない、箱がない物を新品未使用としてみなさない訳ではありませんし、直接的に箱がない物はマイナス〜円となることはないです。
しかし、本来2WAYストラップがあるバッグのストラップがない、などといった欠品は、数万円単位で大幅な減額と評価せざるを得ないため注意していただきたいポイントです。
古い品は本体や金具の状態などでランク付け
グッチに関しては、付属品類はほぼ査定に影響を及ぼさず、あくまで品物の状態が重視されます。
仮に古くとも、本体にダメージがなかったり、金具に傷がほとんどないような品物は中古としての価値も高く、高値をお付けできるケースが多いです。
同じお品物でも、状態が未使用に近い品と、使用感がある品では、少なくとも2倍から3倍以上は金額差が出るとお考えください。
外見だけではなく内側も重要
古いグッチの品物は保存状態などによって、使用していなくても、内側にダメージが出てしまうこともあります。
特に内側が剥がれてきてしまったり、内ポケットにべたつきなどが出てしまうと、本来のご提示金額の半分くらいになってしまいます。
グッチは偽物の流通量も非常に多い
グッチは偽物も非常に多く出回っていて、古い品から最新作まで大量に流通しています。
ただその割にギャランティカードの効力も弱く、ギャランティカードの有無による減額もありません。
しかしグッチの偽物は多少知識があれば、どなたにでも見破れるというほど、ポイントを抑えておくだけで簡単に真贋判定をすることができます。
査定をご希望の方には直接的に関わりはないものの、知っておいて損はないことですので、これを機に覚えていってください。
グッチの真贋判定はシリアルナンバーを見ればわかる
まず写真のグッチは片方が偽物で、片方が本物ですが、よほど粗悪品でない限り、ぱっと見での判断は難しいです。(※色味については使用感の問題です)
結論をいうと下の品物は偽物のグッチとなっています。
外見の部分では上の写真の縫い目くらいにしか、雑な部分は見当たらないほど、比較的精巧に作られています。
ただグッチの品物は全て、内側のグッチのロゴと刻印が入った革タグの裏側にシリアルナンバーが記載されています。
こちらのウエストポーチの場合は、右のポケットの中に革タグが縫い付けられています。
それをめくると裏に数字が書いてあるのがわかりますが、この字体や番号などで真贋判定を下します。
本物の特徴は彫りがしっかり入っていることと、数字の「2」の書き始めの部分が「・」になっていることです。
上の写真の字体と見比べてみて、一致しているようでしたら、本物であると思っていただいて大丈夫です。
また、こちらはしっかり作られていたので、上の5桁の番号が同じ「28566」と入っていましたが、この番号は商品の型番となっています。
もし番号などで検索しても同じ品物がヒットしない場合は、偽物の確率が極めて高いです。
まとめ
グッチの品物は新しいもの(デザインが一新されたあとの派手めなもの)は総じて高値が付きやすく、古い品はオールドグッチとして需要が高い一部の製品に限っては、高値がつきやすいという特徴が顕著です。
ただブランド全体の人気も上昇している傾向が強いため、以前よりはそれなりの金額がつく中古品が増えてきています。
古い品物でほぼ使っていない・・・といった品物は思った以上に高値がご提示できるケースも多いため、是非自宅で不要なグッチの品物があるといった際には、下記の公式サイトよりご相談いただければ幸いです。