セレブ層からの圧倒的に支持を誇る「エルメス」や、一部女性から信者的人気を集め”シャネラー”という言葉まで産み出す「シャネル」など、高級ブランドの頂点は熾烈を極めます。
しかし「ルイヴィトン」の世界的な知名度や幅広い人気を考えると、ハイブランドの頂点はやはりLouis Vuittonという結論に達します。
また、ルイヴィトンが持つ価値は新品の製品には止まらず、中古市場でも非常に高い価値が発揮されています。
特に近年その傾向は非常に強く、今更ながら、今一番売り時のブランドとも言われています。
以前も似たような中古のヴィトンの話をしましたが、勢いが止まることを知らないため、今一度中古市場でのルイヴィトンを詳しく解説していきます。
この記事の目次
ルイヴィトンが生み出したモノグラムとダミエという価値
ルイヴィトンと言えば「モノグラム」。それに次ぐか、もしくは対等な存在として「ダミエ」という印象が、ほぼ大半の人のルイヴィトンのイメージでしょうか。
この二つのライン(柄)は、100年以上前からルイヴィトンの定番ラインとして、受け継がれています。
(※実はダミエの方が先に生まれて、かつ日本の市松模様から構想得たという逸話もマニアの語り草)
事実、ルイヴィトンの中でも圧倒的に人気があり、最新のラインが次々発表される今現在でも、ルイヴィトンの品物の半数以上は、モノグラムかダミエをモチーフとしています。
中古でも価値が高い二つのライン
あくまで中古市場の話がメインなので、話を戻しますが、ルイヴィトンの中でも格別に高い価値を誇る品物は総じて”モノグラムかダミエ”と言っても過言ではありません。
少し詳しい話をすると、モノグラムやダミエはPVCレザーという塩化ビニール製の生地が用いられています。
当然天然のレザーと比較し、素材としての価値は低く、原価も安いと言われています。
しかしながら、ルイヴィトンの高価な本革モデルよりも、PVCレザーのモノグラムやダミエの方が買取利率は高いのです。
この二つ以外のラインの利率の低さ
反対にモノグラム・ダミエ以外のライン、これは派生したラインも含めて、それ以外は二つに比べると利率が下がります。
例えば、ルイヴィトンの定番バッグに「アルマPM」という品物があります。
しかし同じアルマでもラインによって買取率大きく異なります。わかりやすく現在の定価も合わせてご覧ください。
アルマPMヴェルニ(定価281,880円)→買取相場7万円前後(買取率およそ25%)
アルマPMエピ(定価255,960円)→買取相場6万円前後(買取率およそ25%)
※状態を中古Aランクと仮定
正直金額でいうとそこまで大きな差はありませんが、モノグラムやダミエ以外のラインだと単純に定価が高いにも関わらず、買取額はそれに比例しない。ということが言えます。
あくまで「定価に対する売値の割合」といった面で考えるとルイヴィトンはモノグラムかダミエが圧倒的に優れています。
状態が悪くても売れる理由について
状態の悪いルイヴィトンが売れる理由としては、簡単にいうと需要があるからです。
現在は国内需要よりも、海外での需要が主で、状態の悪いルイヴィトンは東南アジアなど発展途上国などに卸されるケースも多いです。
だからと言って上記写真のような品に数万円という金額のご提示は難しいですが、それでも数千円になるのはルイヴィトンというブランドの価値の高さを示しています。。
需要がないブランドで状態の悪い品はほぼ値段がつかない
数千円?安くないか?と思われる方もいらっしゃると思いますが、高級ブランドとはいえ状態が悪いと千円も値段がつけられない品物はたくさんあります。
例えばプラダなんかは、定価こそルイヴィトンと同価格帯の商品がほとんどにも関わらず、中古になると著しく値崩れします。
そのため状態が悪い品物は、総じて千円程度しかご提示することが難しいです。(※サフィアーノレザーなど一部高額モデルを除く)
状態に関する詳しい評価基準
ルイヴィトンの状態の評価基準で一番わかりやすいのが「ヌメ革の色」です。
新品状態であれば、上記のような白っぽい色なのがルイヴィトンの特徴です。
ただ使用していくにつれ、飴色のように変色していく傾向があります。
また未使用のまま取っておいた品物でも、保存状態や湿気具合などによって変色することもあります。
そのため白に近い状態で残っている品は非常に珍しく、ヌメ革が綺麗かどうかが非常に重要な指標となります。
持ち手が切れてしまったり破損してしまうとNG
大きなマイナスになる要素としては、バッグなどの一部が破損してしまうことです。
よくある例としては以下などです。
- 持ち手のファスナーや引き革が取れてしまった
- ショルダーストラップが千切れてしまった
これらに関しては、品物によっては1,000円程度が限界というケースもありえます。
また千切れていなくとも、持ち手やストラップの付け根などにかなりダメージがあり、壊れそうな状態というのも同様にかなり価値が下がってしまいます。
ルイヴィトンのバッグは丈夫さがウリでもあるため、いきなり千切れたりすることはまずありえません。
使用感がダイレクトに見た目に反映される傾向が強いため、価値が高い中古品は壊れていない、ダメージが少ないのが大前提となります。
限定品のデッドストックは非常に価値が上がっている
ルイヴィトンで高い価値を維持し続けるのは「モノグラム」「ダミエ」と上記しましたが、そこから派生した限定ラインは非常に高い価値を維持している場合が多いです。
そこから派生・・・というややこしい表現をした理由は、あくまで“モノグラムやダミエをベースとしたライン”でないと人気が出づらい傾向があるからです。
例えば上の写真のモノグラムデニムは、本来PVCレザーであるモノグラムを、デニム素材で表現したラインですので、元々のデザインは崩れておらず、ルイヴィトンらしさが失われていません。
簡単にいえば、ルイヴィトンだとわからなくなるような奇抜なデザインは人気が低い傾向があります。
今でも人気がある限定ラインは超高価買取
一つ人気がある限定ラインの例として「モノグラムローズ」があります。
こちらのネヴァーフルは当時定価13万円前後にも関わらず、現在の買取価格は15万円前後と非常に高価です。
2009年に発表されたコレクションの商品ですが、今もなお非常に人気が高く、ルイヴィトンでは数少ないプレミア価値があるラインです。
またバッグの形も当然重要です。
ただ高価買取の傾向としては、ルイヴィトンの定番型バッグの限定ラインは高い傾向があります。
写真のような「ネヴァーフル」「スピーディ」「アルマ」といった古くからあり現行としてもラインナップされている定番型であれば、今もなお人気が高いことがほとんどです。
まとめ
序盤はルイヴィトンは状態が悪くても、高く売れるという話をしていきました。
しかしやはりプレミア価値であったり、買取で想像を超えて高値がつく品物は状態が良いことが必須です。
特に古くなって、ほとんど市場に流通していない品物などの美品は希少で、当時購入した金額に丸々お釣りが乗るなんてケースさえあります。
状態が悪いものでも値段がつくという背景には、単純にこうしたルイヴィトン全体としての高騰も関わってきているのです。