「HERMES(エルメス)」のバーキンは正規店で非常に入手しづらい状況が続いています。
二次流通の市場では、定価以上のプレミア価格で取引されていて、転売益も出やすいです。
相場が上昇した一方で、近年は人気モデルとそうでないモデルのバーキンの買取価格の差が広がってきています。
バーキンであれば、すべて定価以上だという認識は誤りですので、ここでは最新の相場事情と転売可能なバーキンについて解説しています。
この記事の目次
バーキンが定価以上で転売できる理由と条件
バーキンは基本的に新品であれば、定価以上で売却できる可能性が極めて高いです。
ただし定価も年々上昇しているため、一部人気の低いモデルに関しては、ギリギリ定価を割る可能性もありますが、おおよそ90%以上のアイテムが転売すれば利益がでます。
人気のバーキンは転売すれば150万円以上の儲け
現在もっとも人気の高い「バーキン25」サイズの人気定番色は、買取価格が300万円を超えるケースもあります。
定価は「1,474,000円(※トゴ素材、2023年10月現在)なので、倍の金額で売却することができ、購入して転売するだけで150万円の利益がでる状況です。
それでなくても、バーキン25やバーキン30であれば、「50万円〜」の利益が出るモデルがほとんどとなっています。
バーキン35の不人気モデルは定価を割る可能性
定価を割る可能性があるアイテムは「バーキン35」です。
バーキン35は現在定価が「1,804,000円」と小型サイズと比較し、高額なのに対して、人気色であっても買取価格は230万円くらいが上限となっています。
ブラックやエトゥープといった人気色であれば、定価以上で売却することができますが、それ以外の鮮やかなカラーに関しては、定価以下となる可能性が高いです。
また人気の低い「スイフト素材」のアイテムに関しては、定価も上昇することもあり定価以上で売却することはまず不可能となります。
高価格帯のエキゾチックレザーモデルも定価以下の可能性大
通常のレザー素材のバーキンであれば、バーキン35でない限り、ほとんどのアイテムが定価以上で売却できます。
しかしより高価格帯のエキゾチックレザー製のバーキンは、定価以上で売れるモデルがかなり少ないです。
バーキン オーストリッチ:定価2,871,000円〜
バーキン クロコ(アリゲーター):定価5,973,000円〜
上記のように、定価がかなり高くなるため、人気の高いバーキン25の一部のモデルだけが、定価を上回ります。
エキゾチックレザーのバーキンにおいては、ほとんどのモデルが転売できないと考えておいた方が良いです。
ここ数年は相場相場が不安定になっています
バーキンは相場変動が大きいアイテムですが、パンデミック以降は特に大きく上下動しています。
相場自体は長い目で見ると右肩上がりで上昇しており、通常のレザーモデルでも転売益が150万円くらい出るアイテムも出てきています。
しかしその分人気の低いアイテムは停滞しており、どのバーキンかによってかなり大きく差が出ます。
バーキンの相場は海外市況に大きく左右される
数年前中国人の爆買いブームは世界的なトレンドの一つでした。
エルメスのバーキンも例外ではなく、多くの中国人がブランドショップが多数点在する銀座でバーキンを購入していました。
しかしコロナウイルスが世界中で大流行し、国内でのインバウンド需要は限りなく少なくなってしまった影響から、バーキンの相場はかなり下がりました。
そうでなくても、近年バーキンの二次流通市場は中国などの海外市況が多くく影響しています。
国内で人気の低いカラーでも海外人気が高ければ、高値がつきます。ただし流行り廃りのサイクルも早くなっています。
定価以上で売れるバーキンは全体の80%程度
定価で購入しすぐに転売して利益が出るモデルは、全体の80%程度くらいとなっています。
傾向としては、
- バーキン25レザーモデル→100%定価以上
- バーキン30レザーモデル→スイフト素材でなければ定価以上
- バーキン35レザーモデル→ブラック、エトゥープなど一番人気のカラー人気素材の一部アイテムだけが定価以上
- バーキンエキゾチックレザーモデル→バーキン25サイズの人気色の一部アイテムだけが定価以上
このようになります。
ただしバーキン35の生産数は近年かなり減ってきていて、今販売されているバーキンの多くがバーキン25とバーキン30です。
エキゾチックレザーは言わずもがな数が少ないため、現実的にはほとんどのバーキンで転売益が出ることには変わりません。
バーキンの転売はバレるのか解説
バーキンを転売する際に気になることとしては、買取店で売却した場合、エルメスならび担当レベルでバレるのかという点です。
これに関しても少し考察していきます。
近年エルメスは転売対策に注力している
エルメスは最近になって「バーキン」「ケリー」といった人気の高いアイテムに購入制限を設けたり、身分証の提示がない場合購入できない、など転売対策に注力しています。
相変わらず一見さんでの購入は難しく、転売するとわかった上で販売することはないと思います。
エルメス側としてもやはり転売する顧客と、大事に使ってくれる顧客とでは後者に売りたいという思いはあると思います。
ですが、実際に転売が減っているかというと、市場に流通している数はとても多いため、そこまで効果は感じていません。
エルメスを昔から購入し続けているVIP顧客でも、不要なアイテムは売却している方も多く、現実的に転売を防ぐというのは難しいと思います。
残念ながら、転売は法律上は違法行為でもなんでもありませんし、使わなくなったから売却するのと転売の境界線は曖昧です。
エルメスも呼びかけることはできても、防ぐことはできないと判断しているはずです。
珍しいモデルでない限りはバレない
バレるかどうか?という点に関しては、バレる可能性は極めて低いと考えて良いと思います。
よほど希少なモデルでない限り、同じモデルのバーキンは市場に大量に流通しているため、追いようがありません。
バーキンのマーケットは年々大きくなっているため、国内で販売された正規品が、その後海外で販売されるケースも多く、エルメスがそこまで把握できるとは思えません。
ただし、エルメスの担当者は、顧客のSNSをチェックしている方もいます。投稿によっては疑いを持たれる可能性は否めません。
バレないようにと購入後、一度は正規店に持っていくという方も多くいらっしゃいますし、実際そこまでしていたらあまり疑いを持たれることもないように感じます。
バーキンの転売と資産価値
以前こんな記事を書きました。
バーキンの相場は、短期的に下落することはあっても、長期的には右肩上がりで推移しています。
正規店の定価は上昇し続けていて、エルメスの売上高も上がり続けており、資産としての価値も高まっていると考えることができます。
参考URL https://www.wwdjapan.com/articles/1245893
特にアジア太平洋地域での人気は高く、国内でもこの先人気が著しく下がることは考えづらいです。
実際に今でも正規店で購入するのは難しく、エルメスのVIP顧客ですら順番待ちしているような状況です。
モデルごとで人気差が出てきたとはいえ、リセールバリューが高いことは変わりないのです。
原則製造が古くなると価値は落ちる
資産としてバーキンを見る場合に、危惧しなくてはならないのは製造が古くなることです。
バーキン含めエルメスの革製品には、すべて製造年がわかるシリアルナンバーが刻印されています。
どんなに綺麗に保管していても、古くなってしまったことが視認できることは、資産としてはマイナスなポイントです。
時間と共に価値は下がっていきますが、定価が上昇しているといった好材料もあり、差し引いて判断してどうかという見方が重要です。
中古でも高く売れる可能性が高い
現状「HERMES(エルメス)」のバーキン以上にリセールバリューに優れたブランドバッグはありません。
中古品でも、人気モデルであれば定価と同額程度や、定価以上で売れることも多いです。
また、近年は古いレアものバーキンの相場も上がっていて、廃盤になった珍しい素材のバーキンには、当時の定価以上の値が付けられている場合もあります。
資産価値を維持するためには、状態を良いまま保持しておくことが大事ですが、中古品でも高い利率で売却することができます。
現状だとほとんどのバーキンが買った瞬間の価値が最大ですが、趣味の延長線上にありながら価値が落ちづらい品としては、資産価値が高いとも言えます。
人気の色や素材を理解する
転売云々以前にバーキンの価値は色や素材によって大きく異なります。
今後売ることは絶対にない。とお考えの方は、自分が一番好みの色や素材のものを愛用するのがベストですが、少しでも売るときのことを考えるなら人気の傾向は知っておくべきです。
流行りの色は基本的に廃れる
上の項目でも少し説明した通り、もっとも人気が高いのは流行り廃りのないモノトーンカラーです。
ブラックやベージュ、グレーなどのバーキンは、長期的に見て相場が暴落する可能性はもっとも低いと考えられます、
では逆に流行りの色は爆発的に高騰することはあるものの、時間が経つと人気が下落する可能性も高いです。
数年前に流行ったショッキングピンクのバーキンなど、一時は買取相場が200万円以上に高騰し、一番人気のカラーとされていました。
しかし今ではブラックやグレー以下の買取相場となっていて、流行りものの価値は長続きしない傾向にあります。
短期で見るなら利益を出せますが、長期保有するならシンプルな定番カラーの方が無難だと思われます。
希少価値が高いバーキンを入手する
この記事のテーマでもある“転売”を目的として購入するのであれば、希少価値が高いバーキンを購入することができれば、転売して利益を上げられる可能性も高まります。
近年登場した下記のようなモデルは、出た当初は相場が高騰しましたが、いまでは少し下落傾向にあります。
- バーキン セリエ(外縫いモデルのバーキン)
- バーキン オフィサー(縦に2本のライン入りのバーキン)
ですが、中には「バーキン ソーブラック」「バーキンオリンピック限定(2004年)」など高騰している品もあり、購入するハードルが極めて高いのに加えて、売り時の見極めが難しいです。
プレミア価値が極めて高いバーキン
希少価値が高いバーキンの代表例は「バーキン ヒマラヤ」「バーキン オンブレ」といったエキゾチックレザーを使用したバーキンの最上級のアイテムです。
これらは非常に希少価値が高く、そもそも製造数が少ないです。
クロコの中でも最上級とされる「ヒマラヤ」のバーキンは、現在でも市場では1,500万円以上で取引されており、最初の発売から10年以上たった今でも、定価以上で取引される希少な品です。
リザード素材の最上級「オンブレ」に関しては、定価300万円ほどでありながら、市場価格は1,000万円以上のプレミアとなっています。
ケリー関連のプレミア級のお宝
バーキンではなく、同ブランドのケリーをモチーフに2000年に発売された「ケリードール」は、エルメスの歴史上でも屈指のお宝と言えるほど、現在進行形で高騰し続けている品物です。
当時定価40万円前後にも関わらず、今では買取相場400万円程度にまで高騰しています。
これに関しては、希少性とデザイン性が全てであり、エルメスのケリーが持つステータス性が重なって初めて成り立つ価値です。
他のブランドがケリードールのような品物を出しても、こういった高騰はしないと思われます。
確実な転売という意味では、こういった二度と再販しなそうなモデルで、かつコレクション意欲を刺激するものを狙うのがベストです。
まとめ
近年のバーキンの転売事情としては、多くのバーキンが定価以上で転売できるということです。
ただし一部のバーキン、特にエキゾチックレザーモデルなどは、定価を割ってしまうケースが多く注意が必要です。
そのため、転売目的でバーキンを購入する場合には、バーキンの人気傾向やトレンドを抑えておく必要があります。
まず定価で購入できるようになることが必須ではありますが、いまだにバーキンは転売する上でとても良い商品であることは間違いありません。