今回はブランド品の「ギャランティカードについての雑学」などを解説していきたいと思います。

ギャランティカードとはブランドが発行している正規品であることの保証書です。

そのため、中古市場では「ギャランティ有り」というのは一つの信頼の証にもなります。

ただし、偽物の製造は年々巧妙化していて、最近では「ギャランティカードの偽物」も出回っています。

フリマアプリや海外通販などでブランド品を気軽に安く購入できる時代ですので、偽物を掴まされないためにも、最新のギャランティカード事情について知っておいて損はないと思います。

ギャランティカードがあれば本物という訳ではない

ギャランティカードの有無はブランド品を本物と証明する一つの手段として今も使われています。

「付属品:ギャランティ有り」と記されていれば、ネット通販やフリマアプリなど実際に手に取った品でなくても、本物だと安心して購入することができるのではないでしょうか。

しかし近年では“ギャランティカードそのものが偽物”というケースも増えています。

騙されないためにも、偽物のギャランティカードについてご紹介します。

ギャランティカードの偽物の事例

わかりやすくいくつか例をあげて解説していきます。

偽物と本物のギャランティカードを見比べながら、チェックしていただければと思います。

プラダのギャランティカードの偽物事例

上が「コピー品」下が「正規品」のギャランティカード

上記はプラダのギャランティカードとなっています。

長く使われているデザインで、現行品においても「バッグ」や「財布」などを購入した際には必ず付属してくるものです。

こちらは片方が本物、もう片方は偽物のギャランティカードです。表面はさほど大きな違いはありませんが、下部に記されている文字の薄さが異なっています。

二つはフォントが異なっている

コピー品の偽物のギャランティカードは購入日は購入場所が空欄となっていますが、これだけで決めつけてはなりません。(※正規品でも並行輸入品などは空欄の場合があります)

この場合は「カード表面のフォントや文字色、裏面の商品番号や商品名のフォントが異なる」というのが見分けるポイントです。

「ブランド名 ギャランティカード」などで検索すれば本物の画像がヒットすると思いますので、真贋を自分でする場合には、ネット上の画像も参考に見比べるとのが良いと思います。

ただしこれで判断するのは難易度が高いです。偽物だと判断するためには、他の付属品などをチェックすることをおすすめします。

カードと一緒に商品タグなども付属する場合が多い

特にタグや説明書などにも「コピー品と判別するポイント」が多く見られます。

付属品があれば正規品だと安易に考えてしまう方もまだまだ多いと感じますので、一度細部まで目を通すことも重要です。

よく読み込んでいくと偽物だと疑わしい箇所を発見することができます。

日本語がおかしい・・・?

おわかりいただけますでしょうか?明らかに日本語に違和感のある箇所があります。

これはおそらく中国などで生産されているためで、偽物のギャランティや付属品には高確率でこうした点が見られます。

  • 漢字が適切ではない(中国語フォントなど)
  • 文体がおかしい、日本語が成立していない

正規品の場合、上記のようなミスはほぼありえないため、日本語がおかしい箇所を見つけたらコピー品を疑って良いと思います。

プラダの例を挙げましたが、かなり幅広いブランドで見られる傾向となっています。

シャネルのシリアルシール・ギャランティカードの偽物事例

上が「偽物」下が「本物」のギャランティカード

次に偽物が多く流通しているシャネルの偽物事例を見ていきます。

シャネルは古くからギャランティカードとシリアルシール(本体に貼付)に同一の番号が記載されていて、その一致で正規品だと証明するという方法が導入されています。(※現在一部製品ではICチップに移行しつつあります)

特に本体にもシールが貼られていることから、ギャランティカードの有無だけでなく、シールがあるかどうかも真贋判定の大きなポイントとなっています。

シャネルのコピー品に付属するギャランティカードはかなり見分けるのが簡単な部類です。

写真の上のカードは枠が虹色っぽく光っていますが、正規のものはゴールドです。

色味だけでなく、余計な白く丸いロゴも印字されている

背面を見ればより違いがわかりやすいです。特に上記プラダの項目でも解説したようにフォントにも違和感があります。

特に「シャネル→シヤネル」となっている箇所などは明らかにコピー品だとわかると思います。

シャネルのカードに関しては、かなりわかりやすいですが、中古品で「ギャランティカードがないけど、シリアルシールだけはある」というケースにおいては、見分けるのが難しくなります。

シリアルシールが貼られている偽物もある

写真のコピー品にはカードも付属し、本体にもシリアルシールが貼られていました。

かなり古めのコピー品はシールは貼られていないケースがほとんどでしたが、近年はコピー品にもシールが貼られていることも多いです。

シールに関しては、正直鑑定士でないと見分けることが難しいです。コピー品のシールの特徴は以下です。

  • 数字のフォントが異なる
  • 紙の質感が異なる
  • 剥がれやすい

しかし、シリアルシールは毎年フォントやデザインが異なっているため、プロでないと違和感に気付くことが難しいと思います。

写真のシールは傾いていますが、本物でも稀に傾いて貼られている場合もあるので、決定的なポイントにはなりません。

もちろん番号も一致しています

これもギャランティカードがあれば比較的簡単に偽物だと見破れますが、カードがない場合には見抜くのが難しくなってきます。

ギャランティカードの偽物を見破るポイント

インターネットやフリマアプリでブランド品を購入し、ギャランティカードが付属しているからといって正規品だと安心するのは禁物です。

その時にチェックするべきポイントは以下の二つです。

  • 日本語の表記やおかしな部分を見つける
  • 本物のギャランティカードと見比べる

まずは上でも説明したように、付属品に日本語のおかしい部分がないか探してみてください。

細かく読み込めば不自然な部分が見つかる可能性も高く、不自然な日本語やカタカナなどが使われていれば、かなり高確率で偽物であると言えます。

もう一つは単純に「本物のギャランティカードと見比べる」ことです。ここで紹介した以外にも、ギャランティカードを発行しているブランドはあります。

ギャランティカードなどの類を発行している主要なブランドは以下。

  • CHANEL(シャネル):ギャランティカード、シリアルシール
  • Dior(ディオール):ギャランティカード
  • PRADA(プラダ)MIUMIU(ミュウミュウ):ギャランティカード
  • CELINE(セリーヌ):ショップカード(※現在では廃止)

また「ROLEX(ロレックス)」や「Cartier(カルティエ)」など高級腕時計には確実に付属します。

反対にギャランティを発行していない「LOUIS VUITTON(ルイヴィトン)」なのに「ギャランティカードが付属していた」というケースもほぼほぼ偽物なので注意しましょう。

上でも説明しましたが「ブランド名 ギャランティ」と検索すれば、本物の画像がたくさんヒットするため、疑わしい場合には本物と見比べることがおすすめです。

買取においてギャランティの有無は影響するのか

ルイヴィトンのようにギャランティを発行していないブランドもある

ギャランティカードの有無が買取価格に影響することは当然ありえます。ただしブランドや状態によるというのが正直なところです。

具体的な基準は再販する時に「購入する人がギャランティの有無を気にするかどうか?」がポイントになってきます。

腕時計やジュエリーなどの高額品はギャランティが重要

カルティエのギャランティ

ギャランティカードが重要なジャンルの例は腕時計やジュエリーといった高額品です。

腕時計はギャランティがあるないで数万円変わってくるケースも多く、ブランドジュエリーはギャランティだけでなく鑑定書なども金額に影響します。

精巧な偽物が多く出回っているブランドはギャランティの有無が影響大

ブランドによっては偽物の流通量が多く、内側や細部を見てみないと判別できない精巧な場合があります。

そうしたウブロなどをはじめとする一部の高級時計ブランドや、セリーヌなどシンプルな革を用いたデザインのブランドの場合にも、ギャランティの有無は金額に大きく影響を及ぼします。

特に中古品で状態が悪い場合には、ギャランティがないと買取できないというケースもあるためご注意ください。

その他ギャランティが重要視されるブランド

シャネルの状態の良いマトラッセチェーンショルダー
ギャランティが重要視されるシャネル

ブランド品のバッグや財布などに関しては、ギャランティの有無で大幅に金額が変わるケースは少ないです。

「新品なのにギャランティがない」といった例を除き、中古品を普通に売却したい場合には、失くしてしまったギャランティを探し回る必要はないと思います。

しかしシャネルだけは「シリアルシール」の有無が査定に大きく影響を及ぼすためご注意ください。

シャネルはヴィンテージ品の人気が極めて高いこともあり、古い品物に値段が付きやすい傾向にあります。

>>シャネルを売る時に必ず知っておきたいポイントと買取相場の目安について
↑↑↑詳しくは上記ページで解説しています

無記載のギャランティカードについて

日付が書かれていない並行品のギャランティカード

上でも少しだけ触れましたが、ブランドによっては「無記載のギャランティカード」が存在します。

ギャランティカードを発行しているブランド品を、正規店で購入した場合に「購入した日付」「購入店舗」などが記載されるため無記載にはなりません。

ですがそれらが空欄のギャランティカードは、正規ブティック以外で購入した品物であることを指します。

並行輸入のお店(ドンキホーテなど)でブランド品を購入した場合には、日付などは記載されませんが、正規品と同じギャランティカードが渡されます。

無記載でも査定にプラスになるのか

無記載のギャランティカードは情報が記載されていないため信頼度はやや下がりますが、買取査定でもあるに越したことはありません。

金額的に直接影響するかどうかは、高額品であれば影響しますが、比較的低価格なバッグや財布に関してはほぼ影響しません。

ただし無記載でもギャランティカード自体は本物の仕様と変わらないため、フリマアプリなどで付いてきても安心できる材料となります。

まとめ

ギャランティカードに関しては、カード自体の偽物も作られているため、よりネットでブランド品を中古で購入するリスクは高まっています。

ただし偽物カードの存在を知っていれば、真贋まではできなくても違和感に気付くことは誰しもができます。

フリマアプリなどで気軽にブランド品を購入できるようになったからこそ、こうした知識は付けておいて損はないものだと思い、ここまで解説いたしました。

弊社が運営する「FIRST CLASS-ファーストクラス-」では、幅広い真贋知識や相場情報を元にブランド品を正しく査定することに努めております。

ご売却を検討されているブランド品がありましたら、お気軽にご相談ください。