若者の間で人気が爆発しているセリーヌヴィンテージの実態について

ヴィンテージという言葉が付くのは価値のあるものだけです。

ただ古いだけの品にはヴィンテージという冠は付きませんし、ブランド品であればなおさらその傾向は顕著です。

セリーヌは近年まさにヴィンテージ価値を獲得したブランドの一つで、ここ数年で飛躍的に人気が高まっています。

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ここ数年で価値が数倍になった

数年前までセリーヌの中古バッグはほとんど価値がないとされていました。

実際に中古市場では総じて「3,000円前後」くらいが相場になっていて、買取では1,000円くらいとブランド品の中でも、高値が付きづらい品という位置付けでした。

しかしここ数年、セリーヌの古いバッグが“ヴィンテージバッグとして可愛い”と注目が集まり、中古市場の値段も数万円単位で跳ね上がっています。

セリーヌの「マカダム柄」は古いセリーヌのバッグに多く用いられたラインです。

位置付けとしてはルイヴィトンのモノグラムのようなものではありますが、数年前までは見向きもされませんでした。

しかしここ数年「ブランド品のヴィンテージ人気」に伴って、じわじわ人気を上げてきていて、その結果買取相場が総じて数千円だったマカダム柄でも、品物によっては数万円という値がつくケースもあります。

また、セリーヌは近年飛躍的にブランド力を高めたと個人的には思っています。

昔のセリーヌは高級ブランドといっても手が出しやすい価格帯でしたが、近年では数ある有名ブランドの中でもトップクラスに高級な部類に属します。

ただそれも低下を引き上げただけという話ではなく、きっかけになったのは「ラゲージバッグ」のヒットでしょう。

幅広い世代でラゲージバッグがヒットしたことでセリーヌの認知が高まり、他のバッグが売れ、価値が低かったヴィンテージ品が日の目を浴びたのです。

とはいえ古いセリーヌ全てが高く売れるかというとそうでもありません。

今のヴィンテージ人気に沿った品物が急上昇していて、当てはまらない品物はそこまで高騰していません。

わかりやすく高騰したのが、ヴィンテージセリーヌの馬車をモチーフとした金具がついたバッグです。

中でも肩がけできるショルダーバッグタイプであれば、数年前までは1万円程度の販売価格だったにも関わらず、今では6万円程度まで上昇しています。

細かく分けると馬車モチーフの金具も種類が豊富ですが、もっとも大きい上記写真のような金具が一番高値がつきやすいです。

ヴィンテージで人気が出る傾向としては、ブランドを象徴する大きな金具などがつけられている品物は、人気が出やすく高騰しやすいです。

セリーヌの中ではこの馬車タイプがもっとも人気があります。

他にもサークルロゴやガンチーニ金具など、ヴィンテージセリーヌには様々な金具が用いられたバッグが存在します。

金具は大きいものが好ましく、曖昧な表現ですが、できればヴィンテージ風味が強いバッグであれば人気が高いです。

バッグの形の人気傾向としては、現在のトレンドにも共通していて、セリーヌだからという理由ではありませんが、やはりショルダーバッグやバックパックが一番人気が高いです。

ただ、ショルダーバッグといっても斜めがけできるロングストラップのものが基本で、ワンショルダータイプは若干相場が安くなります。

またハンドバッグタイプでもストラップ付きの2WAYバッグであれば、斜めがけショルダーバッグと同等に価値が高いといえます。

セリーヌのヴィンテージバッグは、圧倒的にマカダム柄が多いです。

しかし今中古市場で一番高騰しているのはオールレザーの品物で、セリーヌの当時のレザーはカーフレザーを使用したものがほとんどで、状態の良いオールレザーのバッグというだけで希少性は高いです。

それでも数年前までは、誰にも見向きもされないような状態だったため、買取価格5,000円前後が相場でしたが、今ではその２倍から５倍程度の値段は買取でもご提示できる状態です。

セリーヌのヴィンテージ品が人気になったのは、ここ2年間くらいの出来事です。

相場はまだ不安定な状態で、中古市場にはほぼ流通していないような、古くて珍しい品物がまだまだ眠っていると思います。

今だけの流行りという見方もできますが、セリーヌのホースキャリッジなど現代でも十分通用するようなデザインも豊富ですし、今後新作として復刻などされれば、さらなる相場上昇も考えられます。

そういった意味でもセリーヌは今注目のブランドの一つなのです。