ブランド品を売りに買取店に行ったのに、買取を断られてしまうなんてケースは少なくありません。

今回はそれに至るケースを、買取店の目線から、全て解説していきたいと思います。

買取できない品は単純に「偽ブランド品に限らず」いくつものパターンがあるのです。

またこれから買取に出そうとしている品に、当てはまるところがないかといった視点でも参考にしていただければと思います。

ブランド品が買取不可(基準外)になるケースまとめ

買取できないブランド品に対して、買取店は「基準外品」という言葉を用います。

これは言葉通り、買取店が定める基準(偽物かどうか。など)に当てはまらないためです。

あくまで買取店は、品物を販売している大元ではない第三者の立場なため、各ブランドの商品自体を「確実に偽物である」と断定することはできないからです。

ここではそんな基準外となる品物のケースを順番に説明していきます。

偽物である可能性が高い

もっとも多い買取不可のケースが偽物と疑わしき品です。

“疑わしい”としてますが、第三者の立場上、断定はできないだけで、買取店の鑑定士の目なら偽物を99%くらいは見抜けると思ってください。

ブランド品全体で共通する偽物であるという基準は大まかに以下のようなポイントです。

  • 金具の作りが粗い
  • 刻印の形状が異なる
  • 縫製が正規の品よりも雑

こういった部分を総合して判断し、真贋を見誤るケースはほぼありません。

対象外の品のほとんどが、この「偽物である可能性が高い」というケースです。

特定のブランドでギャランティや保証書がない

また一部のブランドでは、精巧な偽物が非常に多く流通しているものもあります。

正直これらに関しては、鑑定士の目を持ってしても見抜けない場合もあり、その際には「保証書の有無が重要」になってきます。

弊社が定めている「保証書や購入証明書がないと買取できないブランド」は主に以下です。

  • CELINE-セリーヌ
  • Cartier-カルティエ(2013年以降に販売された品のみ)
  • HUBLOT-ウブロ
  • FRANCK MULLER-フランクミュラー

この辺りは、偽物の流通量が非常に多く、また時計やジュエリーはアフター加工(ダイヤなど)を施した品も多いため、保証書や購入証明書がない品に関しては、買取不可としています。

偽物が多いことで知られる「Chrome Hearts(クロムハーツ)」なども、ほとんどの買取店が「保証書なしは不可」もしくは「ブランド自体取り扱い不可」としています。

ブランドによって対応がそれぞれ異なりますので、偽物が多いブランドに関しては、あらかじめ買取可能か?もしくは条件付きか?などを確認しておく方が良いです。

ちなみに譲り受けたものなど、保証書の名前が自分でない場合でも、問題はありません。

盗品と疑わしき品

ルイヴィトン盗品の恐れ

数は少ないですが、基準外になる品には盗品と疑わしいものも含まれます。

もちろん“これ盗品ですか?”とは言えないので、疑わしきは基準外とされてしまいます。

盗品かどうかは品物から判断することはできませんので、査定員は会話の中から読み取るしかありません。

例えば“どこで購入したか忘れてしまった”など品物について曖昧なことばかり言っていると買取してくれないケースもあります。

盗品を買取してしまうと買取店にどんなリスクがあるのか?

盗品に関しては、当然犯罪行為ですので、刑事事件に発展することもあります。

盗品とわかっていれば、買取店は当然買ってしまったら罰せられますし、買取した品がのちに盗品と発覚した場合には、品物を提供したり捜査協力に応じる必要があります。

現実的な話をすると、買取した品物が盗品と発覚し、警察に没収されると買取店は丸々損失です。

盗品と疑うのはかなりレアケースですが、疑わしきは買取しないというのはこういった理由です。

中古市場で販売が難しい商品

正規品でかつ盗品の疑いが全くないにも関わらず、買取店が基準外とする品があります。

一番わかりやすい例は壊れしまっている品です。

正規店でリペアできる範囲であれば大丈夫ですが、修復不可能な場合は再度販売するのが困難なため買取はできません。

この場合には、基準外というよりも「お値段がつけられません」と言われることも多いですが、同義です。

また比較的低価格のバッグで、中古の売値より修理代のほうが高くなるような場合も当然買取不可です。

エルメスのソルド品など特別なケースもある

その他特別なケースでは、セール品やアウトレットの品などを買取不可とする買取店もあります。

代表的な例は「エルメスのソルド品(セール商品)」で、エルメスの場合セールになった品には「S」という刻印が押されます。

エルメス好きの方の中には、Sが刻印された品は買いたくないという方も多く、販売がしづらいため、買取不可とするお店も多いです。(※弊社ではSマークの品も買取しておりますが、通常の品よりも買取額は下がってしまいます)

まとめ

買取品の基準に関しては、買取店がそれぞれ独自に定めているため、多少基準にばらつきがありますが、ほぼ例外なく上記した内容は当てはまります。

大手の買取店では基準が非常に厳しいところもあるため、1店舗くらいで基準外となっても、たまたまのこともあります。

しかし2、3店舗で基準外と言われるような品は確実に何かしらの難があります。

多くの場合は、偽物だと非常に疑わしいと判断された思っていただくのが無難です。